議員活動

議員の仕事と出産

議員として働きながら出産し、約半年。
昨年7月に出産して、2か月の産休を経て、9月議会の途中から復帰しています。
産前産後ならではの色々なことを、つらつらと書こうと思います。
この経験が何らかの形で、今後出産される議員の方や、議員になろうとしている方、
その周囲の方々の参考になれば幸いです。

●妊娠中のこと
私はつわりが妊娠初期にあり、12月議会がちょうどその時期だったため、一般質問の準備に苦労しました。
妊娠安定期まで秘密にしておきたかったのですが、
尋常じゃない程緊張する議会の一般質問中に万一何かあった時が心配だったので、
会派のメンバーと事務局の一部職員に報告をしました。
無事に議会を終えることができましたし、
お腹の中の子と2人での登壇はとても貴重な経験でした。
その後、いつだったか安定期に入る直前くらいのタイミングで、
会派の代表が出席する幹事長会議で私の妊娠が報告されました。
幸い、私の周囲の方々は働く女性の出産に理解があり、通常業務をこなすことができました。

●議会欠席理由のこと
妊娠を公にした頃から徐々に、産休の取り方について議会事務局と話をしました。
足利市では女性議員が在職中に出産するのは初めてだった為前例がなく、
他市の状況や有名な国家議員の産休例など参考にし、
労働基準法にある産前6週間産後8週間を産休期間とし、
その間に議会が開催される場合には出産を理由とする欠席届けを提出することになりました。

●産休のことで反省。
正確に言うと、労働基準法にある産前休暇の6週間は
「妊婦が産休を申請した場合」に休みが貰えるというもので、働いても良いのです。
初めての出産の為体調がどのように変化するのかよく分からず、
”いつから産休に入るか” をとても悩みました。
私の場合、出産予定日の前6週間には6月議会が丸々入り、
産後8週間には9月議会が丸々入るので、
その通りにすると2回分の議会を欠席することになりました。
しかし、さすがに2回欠席するとその後の仕事が追い付かないと思い、
6月議会は出席し、6月議会終了後から産休にしようと思っていました。
が、6月は色々な団体の総会や、各種委員会の開催が多い時期なので
体調をみながらそれらに出席していたら、予定日2週間前になりました。
さすがに産前2週間なので休もうと思っていた矢先
予定日9日前に某委員会が開催されることになり、本当に出たい委員会でもあったので出席予定でいました。

しかし、予定日10日前の夜、翌日の会議の資料を読み終えた直後に破水してしまい、そのまま入院、予定日の9日前に出産となり結局委員会に出席することはできませんでした。
いつまで仕事をしようか、産前の体調はどうなるのかいろいろな方に相談して
「体調は人それぞれだから何とも言えない。でも、妊娠は病気ではないし、安定している場合出産の前日までピンピンしてるからね」
と、よく言われました。
・・・だから結構働けるわよ、と言われている気がしました。
実際私は妊娠の経過が良く、たいていの業務はそつなくこなすことができていました。
しかし、実際破水してしまったわけです。
私の破水はチョロチョロではなくドバーッというタイプだったため、
自宅で破水したので良かったのですが、
これが出先や会議中だったとしたらどんなに大騒ぎになっただろうと思いました。
そういったわけで、ある程度の時期で産前休暇としてしっかり休むべきだったと反省しています。

●産休中の仕事
と、まぁ、予定日より9日早く出産したので、産後復帰する日も9日早まることになり
本来ならば全部欠席予定だった9月議会は、決算審査特別委員会から復帰することになりました。
これは文字通り決算を審査する委員会なのですが、
予算と照らし合わせたり、事業の実施結果を見たりなどの事前準備が多く
結局、委員会の2週間くらい前から少しずつ仕事をしていました。
産後の肥立ちは重要なので産後は何もしないぞ!!と思っていましたが
そうもいきませんでした。

●産後の仕事
議員の仕事は、毎日同じ時間に同じ場所に行って・・・というものではありません。
(議会の会期中などは別です)
時間の調整がきくこともありますが、その分、夜も土日も仕事が入ります。
産後3ヶ月で、一泊の視察もありました。
私は現在両親が健在であるため、そのような場合には子どもを預かってもらえます。
(夫の仕事が休みの日は夫が面倒をみてくれます)

しかし、もしそういった環境に無い場合、保育所だけでは対応できず
ファミリーサポートセンターや、個人のベビーシッターとの契約などが必要になるのではないかと思うので
家族の支えなしに議員の仕事と育児を両立することはかなり大変なのではないかと思います。

●感じたこと
世の中には、いろいろな意見の方がいらっしゃいます。
妊娠・出産をするにあたり、特に女性からたくさんの激励を頂きました。
一方で、子育てしながら議員の仕事ができるものか! ・・のような意見も少なからず聞きます。
以前に比べて働きながら出産・育児をする方が増え、産休や育休への理解も広まってきていると思いますが、まだまだ足りない部分があるのも感じます。

育児をされる方が肩身の狭い思いをしない、仕事も育児も楽しみながら頑張れる世の中であって欲しいと思いますし、
議会にも育児中やこれから出産されるような若い女性が入って欲しいです。
良い前例となるように、ママさん議員として仕事も育児も楽しんでやって行こうと思います。

関連記事